JN1クラス:シリーズ最大の戦い

2019-09-15

全日本ラリー選手権も全10戦のうちの7戦を終え、現在のランキング上位は1位の奴田原選手が110ポイント、それを4ポイント差で追う2位の勝田選手が106ポイント、そして3位の新井敏弘選手がわずか0.5ポイント差の105.5ポイントと、3位までが5ポイント内に収まってしまう非常に接戦となっています。

国内最長でグラベル路面のラリー北海道はポイント係数が1.5と高く、優勝で得られるポイントは30ポイント、2位は22.5ポイント。特別規則書によると次戦のハイランドマスターズはターマック路面の100km未満で係数1.0、優勝で20ポイント、2位で15ポイント。最終戦のふくしまはグラベルの100km未満なのでポイント係数1.2で、優勝で得られるポイントは24ポイント、2位なら18ポイント。それぞれに(ポイント係数がなく一律となっている)レグポイントもありますが、わずか5ポイントもない差で優勝争いを繰り広げているトップ3人にとっては、優勝のポイント数が大きく、しかも2位で得られるポイントとの差も7.5ポイントもあるラリー北海道は、どのラリーでも僅差で優勝争いを繰り広げている3人にとっては他との差を大きく広げたり、一気に逆転するための最後のチャンスとなります。

上位3人の全員が、ラリー北海道での優勝経験がありますが、逆に苦い経験もしており、国内トップのこれほどのスキルを持ったドライバーをもってしても、とても困難なラリーであることには間違いありません。ここは絶対に勝っておきたいものの、リタイアや低い順位に終わると残り2戦での逆転が非常に難しくなるため、あまり大きなリスクを取ることもできない難しい勝負となることでしょう。

シリーズのランキングの4位は新井大輝選手の77.5ポイント、5位は鎌田選手の75.5ポイントと続きますが、どちらの選手とも実力は上位3人とも遜色ないだけに、3人の誰かに何かがあった場合には一気にトップ3の位置が射程圏内に入ってきます。ここまでの戦績を見ても、当然ラリー北海道での優勝を狙うことができる選手だけに、この2選手が奴田原選手・勝田選手・新井敏弘選手にどう絡んでラリーが進行していくのか、非常に楽しみですね。

ちなみにコドライバーのシリーズ順位についても、奴田原選手は佐藤選手、勝田選手は石田選手、新井敏弘選手は田中選手、新井大輝選手は小坂選手、鎌田選手は鈴木選手と、上位5選手はシリーズ中全戦で同じコドライバーと組んでおり、獲得ポイント数はドライバーと同じとなっています。

シリーズチャンピオンの称号を得たとき、振り返って勝負の分かれ目になったと思いだすのは、きっとラリー北海道となることでしょう。
JN1クラス参戦の全選手の健闘を祈ります。

※ポイントのランキングはJRCA調べ:JRCA:ポイント制度解説


(c) 2013 Rally Hokkaido.